キューティクルを形作るのに必要な材料であるケラチン。この物質の生成に関わっているタンパク質「Sox21」が欠損している遺伝子を持つマウスは周期的に脱毛してしまう、という研究結果が米科学アカデミー紀要の電子版で発表された。
このマウスの脱毛の仕組みを発表したのは、国立遺伝学研究所と慶応大の共同研究チームだった。
キューティクルの材料生成に関わるタンパク質「Sox21」。この物質を取り除かれたマウスは毛周期を無視して脱毛する。
キューティクルを形作るのに必要な材料であるケラチン。この物質の生成に関わっているタンパク質「Sox21」が欠損している遺伝子を持つマウスは周期的に脱毛してしまう、という研究結果が米科学アカデミー紀要の電子版で発表された。
このマウスの脱毛の仕組みを発表したのは、国立遺伝学研究所と慶応大の共同研究チームだった。

上段が正常なマウス、下段がSox21遺伝子が欠けているマウスのヘアサイクル(毛周期)
図のように、遺伝子操作を行っていない正常なマウスの体毛は、成長期I・成長期II・退行期・休止期というヘアサイクルを通常25日周期で繰り返す。一方、Sox21遺伝子を取り除かれたマウスの体毛は、たとえ成長期であろうが毛根にとどまることができずに抜け落ちてしまう。
脱毛マウスの体毛の状態は、通常なら毛の表面を覆っているはずのキューティクルがほとんど存在せず、毛根と毛をつなぎ止める力が弱くなっている。これは、キューティクルの材料となるケラチンを生成するSox21遺伝子を持っていないのが原因。
マウスの体全体から一気に毛が抜け落ちてしまい、病的な抜け毛を連想させるが、ヘアサイクルの始まりである成長期Iになると再び毛が生えてくる。
Sox21遺伝子は人間の髪の毛のキューティクルにも見つかっているようで、遺伝子の仕組みが解明できれば、マウスでの研究結果を人間向けに応用して、抜け毛を治療できるようになるかも知れません。
しかし、こういった薄毛の悩みを持つ方にとって明るい研究発表が出てきても、続報がないまま立ち消えになってしまうケースが多々あるので、期待せずに待っておきましょう。
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