日本国内の化粧品部門で2位に付けている花王が2009年の10月1日から事業ブランドのロゴを24年ぶりに変更すると発表しました。漢字の「花王」から英語の「kao(ケイ・エイ・オー)」に変更し、国内外で統一するということです。
ここに来てなぜ愛着のあるブランドロゴを変更するのでしょう。そこには海外進出の本格化を見据えた、外国人への「kao」ブランドの認知度向上戦略が見え隠れしています。
日本人相手に化粧品を売り続けても少子高齢化でジリ貧。花王が考えたのはブランド名をkaoに統一することによる本格的世界進出だった。
日本国内の化粧品部門で2位に付けている花王が2009年の10月1日から事業ブランドのロゴを24年ぶりに変更すると発表しました。漢字の「花王」から英語の「kao(ケイ・エイ・オー)」に変更し、国内外で統一するということです。
ここに来てなぜ愛着のあるブランドロゴを変更するのでしょう。そこには海外進出の本格化を見据えた、外国人への「kao」ブランドの認知度向上戦略が見え隠れしています。

2009年10月1日から採用されるロゴ。漢字ではなくアルファベットで「kao」
会社四季報を見てみると、売上は上がっているものの、利益の部分がジリジリ下がってきています。
| 【業績】 | 売上 | 営業利益 | 経常利益 | 利益 | 1株益(円) | 1株配(円) |
| 連04. 3 | 902,627 | 119,705 | 122,651 | 65,358 | 119.1 | 32 |
| 連05. 3 | 936,851 | 121,379 | 125,345 | 72,180 | 131.2 | 38 |
| 連06. 3 | 971,230 | 120,134 | 121,956 | 71,140 | 130.6 | 50 |
| 連07. 3 | 1,231,808 | 120,858 | 120,176 | 70,527 | 129.4 | 52 |
| 連08. 3 | 1,318,513 | 116,252 | 114,223 | 66,561 | 122.5 | 54 |
| 連09. 3 | 1,276,316 | 96,800 | 94,609 | 64,462 | 120.3 | 56 |
| 連10. 3予 | 1,210,000 | 97,000 | 95,000 | 56,000 | 104.5 | 56 |
| 連11. 3予 | 1,216,000 | 99,000 | 97,000 | 57,200 | 106.7 | 56~58 |
| 中08. 9 | 657,905 | 54,742 | 54,986 | 32,392 | 60.4 | 28 |
| 中09. 9予 | 604,000 | 43,000 | 41,000 | 23,000 | 42.9 | 28 |
様々な要因がありますが、とりわけ目立つのが国内化粧品部門の苦戦です。景気の悪化のせいもあるでしょうが、少子高齢化によって日本人が徐々に減りつつあり、日本人相手に商売をし続けたとしても、製品を購入してくれる人の頭数が減少してくるのだから、企業の業績も人口に比例して落ち込んできます。
そこで、海外進出をして外国人にも製品を買ってもらおう、となるわけですが、花王はすでに進出しています。しかし、企業の看板であるロゴマークは漢字の「花王」と月のマークを組み合わせた物でした。これだと、日本人には「かおう」と認識できるのですが、外国人には認識が困難でした。
外国で花王が「かおう」と認識してもらえない間にも、花王のライバルメーカーが進出してきて現地のシェアを奪われていきます。シェアを奪っていたメーカーの代表格は、アメリカ合衆国に本拠地を置くプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)や、オランダとイギリスに本拠地があるユニリーバなどでした。どの会社も英語なので、外国人にはとても認識しやすい物でした。
これらの英語のロゴを使用しているメーカーに対抗すべく、今回の「kao」ロゴへの統一となったわけです。マーブル通販部での花王お取扱商品リストの方もロゴを変更しなくちゃなりません。
企業名の英語への統一の流れを見ていると、松下電器産業株式会社がPanasonicにブランドを統一したのを思い出します。海外進出を本格的にするならば、ブランド名は横文字の方がスムーズだということで、後追いする企業も増えてくるのでしょうか。
熾烈な企業間競争が行われているのは外国だけではありません。日本国内でも花王・P&G・ユニリーバがヘアケア製品部門でシェア争いをしています。
今回上げた三つのメーカーのヘアケア製品をシェアが高い物順に紹介すると、以下のようになります。
シェア14%程度を握るのがラックスシリーズ。ツヤのある仕上がりが売り文句のスーパーリッチシャインで有名ですね。シェア約8%なのがパンテーンシリーズです。髪への浸透性の高いプロビタミンB5で保湿するという、エクストラダメージケアをうたう商品です。シェア約6%と苦戦しているのがアジエンスシリーズ。東洋人の髪質に合わせて成分を調合したというのが宣伝文句です。
これらの製品については、日本国内ではほぼ全員の消費者がブランド名を認識できるため、企業ロゴはそこそこに、女優や芸能人を活用したPR活動がメインになっています。
経済産業省の発表によると、シャンプーやヘアトリートメントなどのヘアケア用品の販売額は、微減して市場が伸び悩んでいるようですが、このような市場環境の中で、ヘアケア部門のシェア争いを制するのはどのメーカーなのか要注目です。
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